競馬の心得

馬は控除率(注1)というものがあります。一部では競馬で勝ってる人(生涯プラス)は100人に1人とか言われたりしてますが、正否はどうあれ控除率がある限りそれ程多く人が勝ち組に存在していることはないでしょう。例えば100人が1000円ずつ馬券を買ったとすると25%に当たる25000円はJRAが没収して残りの75000円を100人で奪い合う仕組みになってます。少し馬券上手であれば勝てると思いそうですが馬券上手が他にもいるので何百回もやってひとり勝ちするのは意外と難しいでしょう。例えばトントンの回収率100%にもっていくとなると入試で使われてる偏差値で言えば67必要です(75×1.34=100.5%→50(平均偏差値)×1.34=67・・・(注2))。ちなみに回収率120%で偏差値80、140%で偏差値93ですから回収率200%(偏差値133)、300%(偏差値200)という数字は短期的には出せても長期的にはまず出せません(期間というより試行回数ですね。偽物の実力に騙されないように!)。しかし競馬は正解も決まってなければ個人の馬券術も様々ですし殆どの人が競馬新聞の情報のみで馬券を購入してるわけですから、それらを逆手にとる馬券術と買い方次第で長期的に140〜160%くらいの数字は叩き出すことが可能です(実際叩き出してますし)。
数の法則(注3)に従えば控除率25%の場合100回試行でプラス収支は1%、1000回試行でプラス収支はゼロになります(ただし競馬の場合は1点で万馬券当ててしまえば他100回外してもプラスという運の要素が大きい。自信がない方はそれでいいと思いますが運の要素を少なくするには買い目数はある程度必要ですね)。新聞の印に近い予想は大勢の人が買っているわけですから要は似たり寄ったり、この法則には逆らえず負けます。しかしこの法則は競馬で言えば馬券を買う側の能力が同じであることを前提にしており、例えば自分だけ1の目の出やすいサイコロを持っていれば賭けに勝つのは難しいことではありません。それでは競馬において1の目の出やすいサイコロを持つとはどういうことか?それはこれで勝てるという自分の
理論と馬券術を確立することです(=出やすい目を作る)。そして他の目には目もくれず1の目に賭け続けるのです。その日の気分で2や3の目を狙ったりしててもダメですし、自信と確信がないとスランプ時に他の目を狙ったりして崩れます。勝てる馬券術と書きましたが確実に勝てるという馬券術は存在しないでしょう、しかし穴をあける馬の7割は存在するであろう主流があります。その流れに乗らないとまず勝つことは難しいでしょう。そして1の目1回を2回にも3回にもカウントする裏技を駆使する。本来単勝5倍の馬でも10倍、15倍つくことなんてザラです。株や土地なんかでも高いとき買いませんよね?安いとき(お買い得)に買うもんです。大数の法則に逆らうにはオッズを逆手にとる他ありません。



注1)控除率
JRAの控除率は馬連で25%と言われていますがこれは平均値で実際は複雑な式から18.0%〜26.2%の間を変動しています。しかも不的中馬券が多いほどJRAの取り分が大きくなる仕組みになっています。つまり波乱のレースほどJRAの取り分が大きくなるわけ。JRA側としては波乱の結果を望んでいるかも知れませんね。

注2)偏差値
ここで挙げてる偏差値は正確なものではなく、あくまで目安。実際は分散や期待値などが分らないので出しようがない。

注3)大数の法則
サイコロを何万回もコロがしたらそれぞれの出る目の確率が6分の1に限りなく近づくてやつです。



馬券の種類について

□3連複

1〜3着馬を当てるわけですから人気薄の穴馬を見つける能力と危険な人気馬を見抜ける能力、両方を問われる難易度の高い馬券であることは言うまでもないでしょう。18頭フルゲートの3連複の総組合せは816通りあります、馬連では153通り。つまり馬連で5点買うのと3連複で27点買うのは比率的に同じなんですね (5点÷153=3.26% 27点÷816点=3.3%)。3連複の買い目を絞って運良く高配当をゲットしてもそれは実力半分、運半分です。ある程度腕に自信がある穴党の場合、実力の部分の幅を利かせるためにも買い目を少し多くしても当てるべきレース(狙った人気薄の馬が3着以内にきたとき)は当てるのが長期的にみると正解です。

□馬単
穴馬が勝てば高配当ですから馬連で勝ってきた穴党にとってはより有利な馬券といえます。但し2着でハズレは痛すぎるし精神的ショックもあり後々引きずります。やはり馬連のと併用ですね。それと控除率を考えると単勝の方がいいと思いがちですが関係者や大口勝負派は相変わらず単勝勝負が多いので馬単の方がおいしいケースが多々あります。相手によって強弱つけれる点も見逃せません。



2002.8.1馬場推移に注目」 by TAKEZO